インプラントはどの歯科医師でも対応できますか?
錦糸町徒歩3分のホワイトデンタルクリニック錦糸町院です。
今回は「インプラントの治療と医師」についてお話しします。
インプラントは、むし歯や歯周病の治療に比べて、難易度の高い大きな治療です。
そのため、治療に対応できる医師も限られているイメージがあり、
実際に歯科医院の診療科目で、インプラントと明記されていない歯科医院も多いですよね。
そこで、ここではインプラントの治療の仕組みについて解説していきます。
歯科医師ならインプラントの治療は可能
治療できるかどうかだけで回答すれば、歯科医師なら誰でもインプラントの治療は可能です。
と言うのも、日本の歯科医師法では歯科医師免許を持つ医師なら、全ての歯科治療を行うことができるからです。
そのため極端に言ってしまえば、免許を取得してたった1日の医師でも、治療に対応できるようになっています。
もっとも、実際にそんなことをする医師はまずいないでしょうし、
そもそも診療科目にインプラントの明記がない歯科医院は、治療に対応していません。
対応しない理由はさまざまで、例えば設備が整っていないことなどが挙げられます。
インプラントの治療方法
インプラントの治療では、最初に精密検査を行い、患者さんの健康状態を確認します。
検査の結果問題がなければ治療に進み、流れとしては次のようになります。
まず、歯肉を切開して顎の骨に穴をあけ、そこにインプラント体を埋め込みます。
この時、アバットメントという部品が装着済みの場合とそうではない場合があり、
前者は一回法、後者は二回法と呼ばれる治療方法になります。
手術後は、骨とインプラントが定着するのを待つための期間を設けており、これを定着期間と呼びます。
定着期間を終えた後、一回法では被せ物を取りつけて治療は終わりです。
二回法では再び歯肉を切開してインプラント体を露出させ、そこにアバットメントを装着します。
その後、再び期間をあけてから被せ物を取りつけて治療は終わりです。
つまり、一回法では一度の手術、二回法では二度の手術を行うということです。
当然一回法の方が負担は小さくなりますが、一方で細菌感染するリスクが高くなるデメリットもあります。
インプラントの専門医
インプラントの治療は、歯科医師免許を所持しているという点で、全ての歯科医師が対応可能です。
ただ、そうなると信頼できる医師選びが必要になってきます。
治療の経験・技術・知識に長けて医師を選ぶには、日本口腔インプラント学会の資格を参考にするのが確実です。
日本口腔インプラント学会では、専門医の資格制度を設けており、その基準は以下のようになっています。
<日本口腔インプラント学会・専門医の基準>
・日本国歯科医師の免許を有している
・認定医申請時に5年以上継続して本会会員である
・学会指定の研修施設に通算して5年以上在籍している
・学会の学術大会及び支部学術大会に5回以上参加している
・学会の定める研修施設又は本会によって行われた所定の研修を終了している
・学会の指導医2名の推薦が得られる
・学会の定めるインプラント治療の経験がある
・学会の学術大会においてケースプレゼンテーションを行っている
・学会の学術大会及び支部学術大会又は認定委員会が認める国際学会において2回以上研究報告を行っている
・口腔インプラントに関する研究論文を本会誌又は本会が指定する外国雑誌に1編以上発表している
このような厳しい基準が定められているため、専門医の資格を持つ歯科医師は少数です。
そのため、日本口腔インプラント学会の専門医の資格を持つ歯科医師なら、
インプラントの治療を安心して依頼することができるでしょう。
歯科医院選びのポイント
インプラントの治療を受ける場合は、歯科医師はもちろん、歯科医院選びも重要です。
そこで、歯科医院選びのポイントをまとめます。
長期間の通院が可能
距離だけで選ぶのは禁物ですが、重要なポイントであることに変わりなく、
インプラントでは長期間の通院が必要です。
そのため、通院が苦にならない距離の範囲で歯科医院を選びましょう。
メンテナンスを大切にしている
インプラントは、治療後のメンテナンスが大切です。
インプラント周囲炎の予防、噛み合わせの調整などを行う必要がありますから、
治療するだけして、メンテナンスを軽視する歯科医院での治療はおすすめできません。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、インプラントの治療と医師についてまとめます。
1. 歯科医師ならインプラントの治療は可能 :歯科医師免許を所持していれば、全ての歯科治療を行える
2. インプラントの治療方法 :精密検査の後、歯肉を切開して顎の骨にインプラント体を埋め込む
3. インプラントの専門医 :日本口腔インプラント学会の専門医は、インプラント治療の技術に長けている
4. 歯科医院選びのポイント :長期間の通院が可能、メンテナンスを大切にしている
これらのことから、インプラントの治療と医師について分かります。
インプラントは手術を必要とする治療になるため、治療を受ける歯科医院や医師を慎重に選びましょう。
むし歯治療のように、距離だけで歯科医院を選んでしまうのは禁物です。