インプラントにすると、私生活はどう変化しますか?
錦糸町徒歩3分のホワイトデンタルクリニック錦糸町院です。
今回は「インプラントを使用した場合の私生活」についてお話しします。
インプラントは、身体的にも金銭的にも手軽な治療ではありません。
治療においては手術が必要ですし、費用の相場も1本について20万円以上であり、
そのため、「とりあえずやってみよう」という感覚だけで、治療を受けるのは軽率です。
そこで、インプラントにすることによる私生活の変化について、解説していきます。
インプラントにするかどうかで悩んでいる方にとって、参考になれば幸いです。
インプラントはどんな構造になっている?
インプラントの最大の特徴は、歯だけでなく歯の根も人工的に再現していることです。
構造としては、人工の歯の根にあたる「インプラント体」を顎の骨に埋め込み、
インプラント体に「アバットメント」と呼ばれる部品を取り付け、アバットメントに「人工歯」を取り付けます。
つまり、構造として次のようになっています。
●インプラント体 :人工の歯の根となるパーツ
●人工歯 :上部構想と呼ばれるもので、人工歯となるパーツ
●アバットメント :インプラント体と人工歯を接続するパーツ
イメージとしては、「人工の歯の根」と「人工歯」さえあれば、問題ないと思う人も多いでしょう。
ただ、それぞれの部品は直接繋げることができないため、ジョイントの役割をする部品が必要です。
それが「アバットメント」であり、インプラントはこれら3つの部品から成り立っています。
噛む力はどのくらい?
インプラントの機能において最も気になるのは、噛む力だと思います。
そこで回答すると、インプラントの咬合力は非常に高く、天然の歯に近い感覚で噛むことができます。
これは、人工の歯の根を再現していることで、インプラントの安定性が高いのが理由です。
例えば、入れ歯の場合は人工歯を再現しているものの、根が存在していないことから、外れることがあります。
そのため、入れ歯の咬合力は天然歯の1/3ほどしかなく、天然歯と同様の食生活を送ることは不可能です。
一方、インプラントならそのような問題はなく、食生活において不便に感じることはほぼないでしょう。
むし歯や歯周病の心配はない?
インプラントにしても、むし歯や歯周病には注意する必要があります。
まずむし歯ですが、確かに人工歯であるインプラントは、むし歯になることがありません。
しかし、お口の中には天然歯も存在していますから、それらの歯がむし歯になる可能性はあります。
「インプラントならむし歯にならない」と安心して、歯磨きを怠っていると、
他の健康な天然歯がむし歯になってしまいます。
次に歯周病ですが、実はインプラントでも歯周病になる可能性はあります。
「人工歯なのになぜ歯周病になるの?」と思う人もいるでしょうが、そもそも歯周病は歯の病気ではないのです。
歯周病は、歯を支える骨の病気であり、インプラントは歯を支える骨に埋め込まれているのです。
そのため、インプラントを埋め込んだ骨が歯周病になれば、当然インプラントにも影響してしまいます。
インプラント周囲炎とは?
インプラント周囲炎とは、分かりやすく表現するならインプラントの歯周病です。
発症の要因・症状などは歯周病と同じですが、大きく異なるのが「進行の早さ」です。
インプラント周囲炎は、歯周病に比べて進行度が非常に早くなっています。
その理由は、周囲の歯周組織が関係しており、インプラントの場合は神経なども通っていないため、
周囲の組織が天然歯に比べて少なく、充分な防御機能が働かないのです。
そのため症状を食い止めることができず、歯周病に比べて進行しやすいのです。
インプラントにした後の通院は?
インプラントにする場合、天敵となるのがインプラント周囲炎です。
そして、これを予防するために欠かせないのが、定期的なメンテナンスです。
そのため、インプラントにした後は、メンテナンスを目的とした通院が必要になります。
また、メンテナンスでは噛み合わせの調整も行うため、
インプラントを長持ちさせるためには、欠かせないでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、インプラントを使用した場合の私生活についてまとめます。
1. インプラントはどんな構造になっている? :インプラント体・人工歯・アバットメントの3つのパーツ
2. 噛む力はどのくらい? :天然歯とほぼ同じ感覚で噛むことができる
3. むし歯や歯周病の心配はない? :インプラントも歯周病になることがある
4. インプラント周囲炎とは? :インプラントにおける歯周病で、天然歯の歯周病に比べて進行が早い
5. インプラントにした後の通院は? :メンテナンスのための通院が必要
インプラントにすれば、食生活が快適になります。
もっとも、通院の手間をデメリットに感じる人もいるかもしれません。
しかし、入れ歯においても調整のための通院は必要であり、
メンテナンスの重要性は、インプラントに限ったことではありません。