錦糸町徒歩1分の歯医者・歯科「ホワイトデンタルクリニック錦糸町院」です。
今回は「テトラサイクリンによる歯の変色」についてお話しします。
昭和の後半、肺炎や咳や子供の風邪の薬などにはテトラサイクリン系の抗生物質が使用されていました。

この抗生物質は決して有害なものではないですし、現在でも治療によって使用されていますが、
永久歯が形成される時期にテトラサイクリン系の抗生物質を服用すると、副作用で歯が変色することがあるのです。
これをテトラサイクリン歯と呼んでおり、従来の歯の変色と異なった特徴があります。

抗生物質(テトラサイクリン)が原因で悩んでいる女性|錦糸町の歯医者・歯科 ホワイトデンタルクリニック錦糸町院

テトラサイクリン歯の特徴

歯が変色しているというだけでは、それがテトラサイクリン歯なのかの判別がつきにくいと思います。
そこでテトラサイクリン歯の特徴を説明すると、くすんだ色に加えて左右対称のしま模様、縞模様が特徴で、
色自体はグレー(灰色)、濃い灰色、イエロー(黄色)、ブラウン(茶色)など複数の種類の色が確認されています。

これは歯の表面ではなく内部…つまり象牙質から変色、着色が起こっていますから、
歯磨きやクリーニングなどで歯の表面をいくら綺麗にしても白くなりません。
最も、歯が不健康なわけではなくあくまで変色の症状のため、審美性の悪さのみの問題です。

テトラサイクリン歯になる原因

原因はテトラサイクリン系の抗生物質の服用ですが、なぜこの抗生物質で歯の変色が起こるのでしょうか。
テトラサイクリン系の抗生物質には、亜鉛や鉄やカルシウムなどと強力に結合する特徴があります。
このため亜鉛や鉄はともかく、テトラサイクリン系の抗生物質が歯のカルシウムと反応するのです。

そして、象牙質の中で沈着した際に歯の変色が起こり、紫外線を浴びると酸化してさらに色が濃くなります。
永久歯が形成されている時期にテトラサイクリン系の抗生物質を摂取するとこれが起きやすく、
そのため子供がテトラサイクリン系の抗生物質を服用することで歯が変色してしまうのです。

テトラサイクリン歯の改善

ホワイトニングの効果

歯を白くする方法としてホワイトニングが挙げられますが、
テトラサイクリン歯は白くなりにくく、変色の度合いによってはホワイトニングの効果も期待できません。
一方、軽度の変色なら継続的にホワイトニングすることである程度白くできるでしょう。

また、テトラサイクリン歯をホワイトニングするならホームホワイトニングがおすすめです。
ホームホワイトニングは元々効果が出るまでに時間がかかるものの、薬剤が歯にしっかりと浸透します。
また、それに加えてオフィスホワイトニングを加えたデュアルホワイトニングならより効果は高まります。

ホワイトコートの効果

ホワイトコートとは歯のマニキュアであり、つまり白く塗って歯を白くする方法です。
テトラサイクリン歯にもホワイトコートは効果がありますが、
ただホワイトコートはホワイトニングとは別物のため、違いを知っておく必要があるでしょう。

ホワイトコートはあくまで塗って歯を白くしていますから、時間が経つと剥がれてしまいます。
その点はまさにマニキュアと同じであり、持続性については種類によって様々です。
一方、施術したその場で歯が白くなるのは大きなメリットであり、塗るだけなので即効性は高くなります。

セラミックの効果

テトラサイクリン歯はセラミックで白くでき、その方法はラミネートベニアとセラミック治療の2つです。
ラミネートベニアは例えるならネイルチップで、歯に薄いセラミックのチップを貼り付けて歯を白くします。
最も、人工物の効果で歯を白くするため、「歯を白くする」ではなく「歯を白く見せる」が正しい表現でしょう。

一方のセラミック治療ですが、こちらも人工物の効果が歯を白くするという点は同じです。
セラミック治療はセラミックの被せ物を立てて歯を白く見せるもので、
銀歯の被せ物を使用している人はそれがセラミックになったと思うとイメージしやすいでしょう。

まとめ

テトラサイクリン歯のまとめ|錦糸町の歯医者・歯科 ホワイトデンタルクリニック錦糸町院

いかがでしたか?
最後に、テトラサイクリンによる歯の変色についてまとめます。

1. テトラサイクリン歯の特徴 :くすんだ色にしま模様が特徴で、グレーやイエローやブラウンに変色している
2. テトラサイクリン歯になる原因 :テトラサイクリン系の抗生物質が歯のカルシウムと反応した末に変色する
3. ホワイトニングの効果 :重度の変色はほとんど白くならないが、軽度の変色ならある程度の効果はある
4. ホワイトコートの効果 :テトラサイクリン歯にも対応できるが、時間の経過で白さが剥がれていく
5. セラミックの効果 :ラミネートベニアとセラミック治療の2つの方法があり、どちらも人工物で白く見せる

これら5つのことから、テトラサイクリンによる歯の変色について分かります。
テトラサイクリン歯は、テトラサイクリン系の抗生物質の使用頻度を考えると、
2019年時点で40代前後の人に多く見られやすい変色のパターンです。

審美性の悪さが目立つ上にホワイトニングでも白くなりづらいのが問題ですが、
変色の度合いによっては対処できますし、対処方法も複数存在します。
このためテトラサイクリン歯が気になる人は、諦めてしまわずに歯科医に相談してみてください。

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