どの歯の色も白くて綺麗なら、口内は健康だと判断していいですか?
錦糸町徒歩1分のホワイトデンタルクリニック錦糸町院です。今回は「どの歯の色も白くて綺麗なら、口内は健康だと判断していいですか?」についてお話しします。
「歯の白さ」=「口内の健康」ではない!
ご自身で口内の健康状態を確認する時、歯の色や歯茎からの出血の具合は口内の異常の有無を知る時の1つの目安かとおもいます。ですが、「歯の白さや綺麗さ」は決して口内が健康であるという証拠にはなりません。
口内の健康は、目視で確認できる歯だけでなく、歯を支えている骨の状態、歯茎の状態、噛み合わせ、歯の根の状態のすべてで判断します。「歯が白くて綺麗だから」と自己判断で口内がすべて健康な状態であると判断して、歯科医院に来院する機会を失ってしまうと、時として状態が悪化してしまうこともあります。
定期的に歯周組織検査を受けて、レントゲン写真を撮ることで、本当に良い状態か確かめることが重要です。
歯が白くても歯茎がダメなことも
いくら歯が白くても、歯を支えている骨や歯茎が悪い状態だと健康的とは言えません。重篤な歯周病になると、虫歯のない健康な歯であっても、抜けてしまうこともあります。まずは歯を支える土台から健康な状態でなくてはいくら上部を治療したり、ホワイトニングで綺麗な状態にしたとしても長期的に見て長持ちする良い状態とは言えないでしょう。
白い斑点は虫歯の可能性も!
虫歯と聞くと歯が黒ずんでいたり、穴があいている状態をイメージされる方が多いとおもいます。状態にもよりますが、黒く変色した状態は慢性虫歯で虫歯の進行が停止している状態です。色が黒い箇所ができたので、「虫歯ができた」と歯科医院に来院しても何も症状がなく、歯の変色だけの場合は経過観察で虫歯の状態が悪化した場合に治療を開始することもあります。
初期虫歯だと歯は白くなる
歯の一部が白濁して見えるのは「ホワイトスポット」と呼ばれ、歯の一部が脱灰した状態です。初期虫歯の第一段階で、脱灰が進むと歯に穴が開いて虫歯になります。初期段階であれば、フッ素塗布を行うことで虫歯の進行を止めることも可能です。ホワイトスポットができたら必ず虫歯治療が必要になるわけではありませんが、早期発見ができれば、ホワイトスポットを目立たなくするための処置を行うことができます。
エナメル質形成不全でも歯は白く見える
先天性や成長段階での発熱や栄養不良などの影響で起こるのが「エナメル質形成不全」です。歯の表面にある「エナメル質」が正常に形成されないため、見た目が白っぽく白濁したように見えます。初期虫歯が原因のホワイトスポットとは違い、歯の持つ再石灰化などの機能を使用しての治療はあまり効果がありません。
歯が白くなくても健康な場合もある
歯が白いと見た目も美しく、健康的な印象を受けます。ですが、逆に歯が黄ばんでいたり、着色をしていても歯周病や虫歯のリスクが低く、健康状態には問題がない方もいます。要はお口の中にどれだけ歯周病や虫歯の原因菌がいるか、歯周病や虫歯のリスクを上げる要因が少ないかというのが重要になります。
口内の歯周病や虫歯の原因菌が少ない方は、お口の清掃不良の状態であっても歯周病や虫歯にならない方もいらっしゃいます。どの程度ご自身のお口の中にリスク要因となる細菌がいるのかは、細菌検査で知ることができます。
金属の影響で色がついている場合も
銀歯治療を受けた場合、長年使用を続けていると金属イオンが流出してくるため歯が灰色〜黒に変色を起こすことがあります。金属イオンが原因で起こる変色は虫歯ではありませんが、見た目が悪くなります。メタルタトゥー自体はレーザー治療をするか、歯を削って白い被せ物をつける方法でしか色を白に戻すことはできません。見た目は悪いですが、ご本人が気にされていないようでしたらそのままの状態でも口内の健康には関係してきません。
歯の表面に着色がついているだけの場合も
歯の表面にお茶やコーヒーのステイン汚れが付着しているだけの場合もあります。歯のクリーニングを受ければ綺麗にすることが可能です。ただ毎回同じ場所に着色がつきやすい方や、クリーニングを受けてもすぐに着色してしまう方の場合、口腔内が乾燥した状態や歯の清掃不良が考えられます。どうして着色を繰り返してしまうのか原因を知り対処することで、綺麗な歯の状態を保つことができます。
まとめ
いかがでしたか?最後に「どの歯の色も白くて綺麗なら、口内は健康だと判断していいですか?」についてまとめます。
・歯の白さや綺麗さと口腔内の健康状態は必ずしもイコールの関係ではない
・見た目の綺麗さだけでなく、歯茎や骨、噛み合わせの状態も合わせて考える必要がある
・歯が一部分だけ白くなるのは初期虫歯の可能性がある
・中には歯が白くなくても口腔内の健康状態に問題のない方もいる
・歯周病や虫歯の原因菌の有無が歯の清掃不良があっても問題ないかに関係してくる
・歯の白さや綺麗さだけで口腔内の健康状態を自己判断するのではなく、定期的に歯周組織検査とレントゲン写真で診査、診断してもらうのが一番