親知らずの抜歯後の食事で注意すべきポイントとおすすめの過ごし方

錦糸町徒歩1分のホワイトデンタルクリニック錦糸町院です。

今回は「親知らずの抜歯後の食事で注意すべきポイントとおすすめの過ごし方」についてお話致します。

親知らずの抜歯後、『何を食べたらいいの?』と悩むことはありませんか?傷口に優しい食事や注意すべき生活習慣を知っておくことで、回復が驚くほどスムーズになるかもしれません。この記事では、食事とケアのポイントを徹底的にお伝えします!

親知らずの抜歯後の食事に関する基本情報

親知らずが気になる女性|親知らずの抜歯後の食事で注意すべきポイントとおすすめの過ごし方

親知らずの抜歯後の経過と回復の流れ

抜歯後の歯茎は、一般的に1ヶ月程度で治癒し、半年から1年ほどで歯茎の穴が完全に塞がります。以下に治癒の過程を詳細に説明します。

抜歯当日:血餅(けっぺい)の形成

抜歯直後の歯茎は骨が露出した状態になっています。

抜歯部位に血液がたまり、「血餅」と呼ばれる血の塊が形成されます。この血餅はかさぶたのような役割を果たし、傷口を保護するとともに治癒を促進します。

注意点:

・血餅が取れることを防ぐため、強いうがいを避けることが重要です。

・血餅が形成されない場合、治癒が遅れる可能性があります。

抜歯後3~4日:上皮化の開始

抜歯後数日が経過すると、抜歯窩(歯を抜いた穴)の周囲から上皮化が始まります。

上皮化とは、歯茎が再生し傷が塞がるプロセスを指します。

ポイント:

歯は再生しませんが、歯茎は治癒力が高く再生するため、この時期を適切にケアすることが重要です。

抜歯後1週間:肉芽組織への変化

抜歯から約1週間後、血餅が肉芽組織という新しい組織に変化します。この肉芽組織は傷を保護し、血餅よりも強く抜歯窩に定着します。

ここまでの治癒で:

血餅が取れるリスクはほとんどなくなります。

骨の露出による痛みも軽減します。

抜歯後3週間~1ヶ月:骨の再生開始

抜歯後3週間から1ヶ月ほど経過すると、肉芽組織が結合組織に変わり、骨の再生が始まります。この時期から徐々に歯茎が安定してきます。

抜歯後1ヶ月~1ヶ月半:抜歯窩の被覆

この時期には、抜歯窩が完全に歯茎で覆われ、傷口がほぼ治癒した状態になります。ただし、完全な骨や歯茎の再生にはさらに時間がかかります。

抜歯後半年~1年:完全な治癒

半年から1年ほど経過すると、骨や歯茎が完成し、抜歯窩が完全に埋まります。レントゲン写真でも抜歯窩がほとんど確認できない状態になります。

抜歯後の歯茎の痛みや腫れへの対処

通常、抜歯後の痛みは3~4日で収まります。しかし、1~2週間以上痛みが続く場合は「ドライソケット」の可能性があります。

ドライソケットの症状:

・歯茎の穴から悪臭がする

・強い口臭が発生する

・話している相手の反応が気になる

この場合は、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。

抜歯後の腫れや膨らみ

親知らずの抜歯後は、1~3日をピークに歯茎が腫れることがあります。この腫れは徐々に治まるのが通常ですが、1週間以上続く場合は炎症の可能性があります。

腫れを抑えるためのケア:

・処方された薬を適切に使用する

・冷たいタオルで腫れを軽減する

・炎症が続く場合は再度受診する

抜歯当日の飲食で気を付けるべきこと

注意|親知らずの抜歯後の食事で注意すべきポイントとおすすめの過ごし方

抜歯当日の食事としては、麻酔が切れた後にゼリー、ヨーグルト、雑炊、スムージーなどの流動食がおすすめです。ただし、麻酔が残っている場合があるため、火傷には注意が必要です。また、ストローで吸うタイプのゼリーや飲み物は、血餅を剥がすリスクがあるため控えましょう。翌日以降は、麺類、雑炊、ハンバーグなどの柔らかくて刺激の少ない食べ物が適しています。さらに、傷口の回復を促進するために、大豆製品(豆腐や納豆)、緑黄色野菜(ほうれん草や人参)、乳製品(チーズや牛乳)、卵など、ビタミンやミネラルを豊富に含む食材を積極的に摂ることも重要です。特に、硬い食べ物や刺激の強い調味料は避け、傷口に負担をかけない食事を心がけましょう。

抜歯後に適した食事と避けるべき食べ物

柔らかくて食べやすい食事の例

うどん|親知らずの抜歯後の食事で注意すべきポイントとおすすめの過ごし方

・雑炊

・おかゆ

・お茶漬け

・うどん

 

抜歯治療を受けた当日は、傷口が非常にデリケートな状態で、治癒を助ける血餅が取れやすくなっています。そのため、雑炊やおかゆ、お茶漬け、うどんといった柔らかく食べやすい食事が理想的です。ただし、食べ物が熱すぎると患部を刺激してしまう可能性があるため、しっかりと冷ましてから食べるようにしましょう。また、香辛料やスパイスなどの刺激が強い調味料は、炎症を悪化させる恐れがあるため、控えめな味付けを心がけることが大切です。

アルコールやタバコを控える理由

タバコ禁止|親知らずの抜歯後の食事で注意すべきポイントとおすすめの過ごし方

抜歯後は、しばらくの間、アルコールの摂取を控えることが非常に重要です。アルコールは血管を拡張させ、出血が止まりにくくなる原因となります。特に親知らずの抜歯は、顎にしっかりと埋まった歯を抜くことが多く、出血しやすい処置です。そのため、アルコールによって出血が長引くと血餅(けっぺい)がうまく形成されず、傷口の治癒が遅れる可能性があります。治癒の遅れは、傷口が細菌感染にさらされる期間を長くするため、さらに注意が必要です。

また、血流が増える原因として、お風呂や激しい運動も挙げられます。抜歯後2~3日は、温かいお風呂ではなくシャワー程度で済ませ、運動は控えるようにしてください。血流が増えることで出血が再開し、治癒が遅れるリスクがあります。

さらに、タバコに含まれるニコチンには毛細血管を収縮させる作用があり、これが血液の供給を妨げ、傷口の治癒を遅らせます。喫煙は血餅の形成を阻害し、「ドライソケット」という抜歯後の穴が塞がらず細菌感染を引き起こす病気のリスクを高めます。抜歯後の適切なケアとして、喫煙は控えることを強くおすすめします。

抜歯後の注意点

食事後の歯磨きとケア

歯磨き|親知らずの抜歯後の食事で注意すべきポイントとおすすめの過ごし方

抜歯当日は、傷口を守るためにいくつかの注意点を守る必要があります。食事は抜歯部位と反対側の顎で行い、食べ物が傷口に触れないよう気をつけます。歯磨きをする際も、抜歯部位には直接ブラシを当てないようにしましょう。強い刺激を与えると傷口が開いたり、細菌が侵入する恐れがあります。

抜歯後2~3日経過したら、傷口に軽くブラシを当てる程度で汚れを落とします。このとき、抜歯窩(歯を抜いた傷跡)に形成されている血餅(血のフタ)を取らないよう注意が必要です。うがいも血餅が落ちる原因となるため、何度も強く行うのは避け、優しく行うようにしましょう。

1週間程度経過して腫れや痛みが収まった場合、通常の歯磨きに戻して問題ありません。この頃には血餅も自然に取れ始めますが、それでも過度に傷口を刺激しないよう注意してください。

抜歯後の食事のコツ

食事シーン|親知らずの抜歯後の食事で注意すべきポイントとおすすめの過ごし方

抜歯後の食事では、食べかすが傷口に入らないよう工夫することが重要です。食べかすが原因で細菌が繁殖し、傷口が炎症を起こす可能性があります。右の歯を抜いた場合は左側の顎、左の歯を抜いた場合は右側の顎で咀嚼することを徹底してください。そのため、親知らずの抜歯は左右に分けて行うことが一般的です。

さらに、麻酔が効いている間の食事は避けましょう。感覚が戻っていないため、粘膜を噛んだり、傷口を傷つける恐れがあります。麻酔は通常2~3時間持続するため、最低でも3時間程度待ち、口の感覚が正常に戻ったことを確認してから食事をしてください。

血が止まらない場合の対処

痛がっている男性|親知らずの抜歯後の食事で注意すべきポイントとおすすめの過ごし方

抜歯後、血が止まらない場合は、清潔なガーゼを傷口に当てて軽く噛み、圧をかけることで止血を試みます。目安として30分間ガーゼを噛み続けると効果的です。ただし、強く噛みしめる必要はなく、軽く押し当てる程度で十分です。この間、飲食は控えましょう。

もし30分経っても出血が止まらない場合は、抜歯を担当した歯科医に連絡し、指示を仰いでください。適切な処置を早めに受けることで、トラブルを未然に防ぐことができます。

抜歯後の生活を快適にするために

抜歯後の食事が回復に与える影響

ビタミン・フルーツ|親知らずの抜歯後の食事で注意すべきポイントとおすすめの過ごし方

栄養摂取の重要性

抜歯後は、傷口が気になり何を食べれば良いかわからないことも多く、食事内容が偏りがちです。しかし、傷の回復を早めるためには、バランスの取れた栄養摂取が欠かせません。健康を第一に考え、ビタミンやミネラル、タンパク質を意識した食事を心がけましょう。

傷口の治癒に効果的な食事

ビタミンC、亜鉛、プロテインなどの栄養素は、傷口の修復をサポートする働きがあります。抜歯後は「食べやすいもの」だけに頼りがちですが、これらの栄養素を含む食品を選ぶことで、治癒を早める効果が期待できます。

抜歯後の痛みや腫れを軽減する食事

ヨーグルト|親知らずの抜歯後の食事で注意すべきポイントとおすすめの過ごし方

抜歯後すぐの食事

抜歯後数日間は、傷口を刺激しない柔らかい食事を選びましょう。おかゆやうどんは主食としておすすめです。また、副菜には野菜スープやポタージュ、クリームシチューなど、栄養価が高く消化に良いものを取り入れると良いでしょう。豆腐やヨーグルト、プリンなども、負担なく食べられる食品として適しています。

抜歯後1週間以降の食事

1週間が経過したら、徐々に通常の食事に戻していきます。ただし、流動食が続いていた場合は、消化が良く栄養価の高い食品を優先し、刺激の少ない料理を心がけましょう。柔らかく煮た魚や野菜、ビタミン類を含む穀物や果物を取り入れることで、体に必要な栄養を効率的に補給できます。

腫れを和らげる食事

腫れを抑えるには、抗炎症作用のある食品が役立ちます。ビタミンEやオメガ3脂肪酸を含む食品、抗酸化作用のあるブルーベリーなどを積極的に摂取してみてください。また、必要に応じてサプリメントや漢方薬を活用するのも一つの方法です。ただし、これらを使用する際は、担当歯科医師や薬剤師と相談し、用法・容量を守るようにしてください。

まとめ

纏めている女性|親知らずの抜歯後の食事で注意すべきポイントとおすすめの過ごし方

いかがでしたでしょうか。親知らずの抜歯後は、傷口の治癒を早めるために、適切な食事や生活習慣を心がけることが大切です。以下のポイントを押さえておきましょう!

1.柔らかい食事を選ぶ
抜歯後数日間は、傷口に負担をかけない雑炊やおかゆ、野菜スープなどの柔らかい食事を摂りましょう。ビタミンやミネラルを含む食品を意識することも重要です。

2.アルコールやタバコを控える
アルコールは血管を拡張させ、出血や治癒の遅れを引き起こす可能性があります。喫煙も血餅の形成を阻害するため、控えることが必要です。

3.適切な歯磨きケア
抜歯当日は傷口にブラシを当てないよう注意し、2~3日後から軽く汚れを落とす程度にケアを始めてください。

4.腫れや痛みが長引く場合は受診を
腫れが1週間以上続いたり、痛みが改善しない場合は「ドライソケット」や感染症の可能性があります。早めに歯科医院で診察を受けましょう。

適切なケアを続けることで、親知らずの抜歯後の回復はスムーズに進みます。疑問や不安があれば、かかりつけの歯科医院に相談することを忘れないでください。

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