インプラントは保険適用しますか?
錦糸町徒歩3分のホワイトデンタルクリニック錦糸町院です。
今回は「インプラントと健康保険の説明」についてお話しします。
歯を失った時、入れ歯とインプラントで比較すると後者の治療方法を希望する人が多いでしょう。
なぜなら、インプラントは審美性が高いのはもちろん、人工の歯としての機能性も高く、
「第二の永久歯」と呼ばれるほどの完成度を誇っているからです。
そこで気になるのがインプラントの費用であり、ここではインプラントと健康保険について説明していきます。
インプラントの費用と健康保険
インプラントの費用は歯科医院によって異なるものの、一般的な相場は1本30~40万円ほどと高額です。
また、インプラントは基本的に自由診療になるため、健康保険が適用されません。
しかし、治療においてなぜ健康保険が適用されないのか疑問に思う人もいるでしょう。
そこで説明すると、健康保険が適用される基準は簡単にまとめると次のようになります。
「健康を目的とした最低限の治療」
この基準から分かるとおり、審美を目的としたホワイトニングは自由診療になりますし、
歯科以外の分野で挙げるなら美容整形・豊胸などの治療にも同じことがいえるでしょう。
その点、インプラントは「失った歯への対処」という意味で健康目的の治療にはなりますが、
高い審美性と機能性は最低限の範囲を超えており、そのため自由診療になるのです。
健康保険が適用されるケース
上記で「基本的に自由診療になる」と表現したとおり、例外…つまり健康保険が適用されるケースもあります。
ただし、インプラントで健康保険が適用されるケースは少々複雑なため、一つずつ説明していきます。
まず、健康保険適用の有無の判断基準となるのが、「歯を失った原因」です。
- 虫歯の進行
- 歯周病の進行
- ぶつけるなどによる破損
歯を失う原因として、主にこのようなことが一般的ですが、いずれも健康保険適用の対象にはなりません
健康保険適用となるのは、次のような原因で歯を失った場合です。
- 病気・交通事故などによって、顎骨が広範囲に渡って欠損
- 先天的に1/3以上の顎骨の欠損・形成不全がみられると診断
いずれも、大きな事故や生まれつきの病気などが原因の場合であり、
つまり一般的な原因で歯を失った場合には健康保険は適用されないと考えれば良いでしょう。
歯科医院に定められた基準
上記で説明した健康保険適用の基準となる原因で歯を失った場合、
それだけで健康保険が適用されるわけではなく、治療を受ける歯科医院も関係してきます。
というのも、以下の基準を満たした歯科医院でなければ、インプラントの健康保険適用は不可能だからです。
- 歯科・歯科口腔外科の病院である
- 歯科・歯科口腔外科に5年以上の経験、
もしくは3年以上のインプラント治療の経験がある常勤医師が2名以上配置されている - 当直体制が整備されている
- 医療機器・医薬品の安全確保のための体制が整備されている
このように、歯科医院にも細かい基準が定められていますし、
これらを満たしているかどうかは患者さんの目だけで判断することは不可能でしょう。
そのため、健康保険適用でインプラントを希望する場合、まずは医師に相談してみるのが確実です。
医療費控除について
健康保険とは異なりますが、「費用が安くなる」という点では医療費控除の説明も必要です。
医療費控除とは、納税者とその家族が病院で治療を受けた場合、
年間の医療費が10万円を超えた時に納めた税金の額の一部が還付されるシステムです。
大きな病気にかかった経験のある人は、その際に医療費控除の申請をしたと思いますが、
インプラントの治療費も医療費控除の対象になることを覚えておきましょう。
インプラントの費用は1本30万円以上が相場ですから、まず確実に医療費控除の基準に当てはまります。
もっとも、申請する際には治療費を支払った証明が必要になるため、
インプラントの費用を支払った時の領収書・レシートの類は必ず保管しておきましょう。
これらを紛失してしまった場合、医療費控除を受けられない可能性があります。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、インプラントと健康保険の説明についてまとめます。
1. インプラントの費用と健康保険 :インプラントは基本的に自由診療になるため、健康保険は適用されない
2. 健康保険が適用されるケース :病気や事故、もしくは先天性な理由で顎骨に欠損などが見られる場合
3. 歯科医院に定められた基準 :「当直体制が整備されている」など、いくつかの基準が定められている
4. 医療費控除について :インプラントの治療費は医療費控除の対象になる
これら4つのことから、インプラントと健康保険の説明について分かります。
インプラントが健康保険適用となる仕組みは少々複雑で、
歯を失った原因・治療を受ける歯科医院に多くの基準が定められています。
これら全てを自身で判断するのは難しいため、
インプラントを希望する人は健康保険適用について医師に相談することをおすすめします。